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学術講演会

【10/21・12/2・12/16】<対面/オンライン>2023年度グローバル学術交流事業「言語マイノリティ:人権の拡張か、文化遺産の保護か」

この講演は終了いたしました

2023年度グローバル学術交流事業
「言語マイノリティ:人権の拡張か、文化遺産の保護か」

本事業は、国内外の言語マイノリティについて、「人権の擁護拡張」と「文化遺産の保護継承」という二つの問題軸に沿った幅広い議論を喚起することを目的として開催する3回シリーズの講演会です。日本国内の古くからの言語マイノリティとして、アイヌ語・琉球諸語・日本手話の話者である研究者たちをお呼びして、言語使用の促進とそこにある問題について議論します。また、ヨーロッパの言語マイノリティの中で、言語的・地理的・歴史的類縁性が高いにもかかわらず対照的な二つの言語集団に焦点を当てます。文化遺産保護の議論が盛んなオクシタン語の研究者と、言語的人権の議論が活発なカタルーニャ語の研究者(社会言語学者兼カタルーニャ自治政府言語政策局長)を招聘し、世界的な問題としての視座を養うことを目指します。

第1回 日本における言語マイノリティ:アイヌ語と琉球諸語の事例

10月21日(土)12:00~15:00
講師:北原 モコットゥナㇱ氏(北海道大学 アイヌ・先住民研究センター 教授)
石原 昌英氏(琉球大学 国際地域創造学部 国際言語文化プログラム 教授)

講演内容:【アイヌ語】近代日本の領土拡張と入植により、アイヌは、言語を放棄せざるを得なくなりました。アイヌ語研究はシサㇺ(和人/和民族)によって進められ、権利回復の運動とは乖離してきました。近年のアイヌ語普及事業も教養を目的とし、アイヌ語使用を阻む社会の問題に取り組みません。アイヌ語復興には、研究と運動に、心理的なケアを含めて構想することが必要です。
【琉球諸語】沖縄県においては消滅の危機に瀕した琉球諸語の再生を目指した活動が行われていますが危機の度合いは年々高まっています。琉球諸語は琉球文化の基盤であるので、文化継承には言語継承が不可欠であると言われることがありますが、それよりも根本的な理由があります。言語権を含めことばをめぐる権利の追求としての言語再生です。


第2回 ヨーロッパにおける言語マイノリティ:カタルーニャ語・オクシタン語の事例

12月2日(土)15:00~18:00
講師:フランセスク・シャビエー・ビラ氏(カタルーニャ自治政府言語政策局長)※オンライン登壇

ジャン=フランソワ・クロー氏(トゥールーズ第二大学 遺産・文学・歴史学部 教授) 

講演内容:【カタルーニャ語】カタルーニャ語は話者数の点では実は「中規模言語」であり、スペインでは自治州レベルで公用語となっているにもかかわらず、それでもやはり多くの困難に直面しています。それではこの言語を維持するために何が必要なのか、社会言語学者から初めてカタルーニャ自治政府言語政策局長になったビラ氏が、社会言語学者と言語政策局長の両者の視点から語ります。

【オクシタン語】主に南フランスで話されているオクシタン語は、学校やNPO活動などで教育は行われていますが、フランス国内では公的な使用は法的に十分に保証されていません。現在、農山村の母語話者がほとんどいなくなった一方で、その復興活動は都市部などで盛んになっています。現在のオクシタン語の状況や課題について考えます。

※逐次通訳あり


第3回 世界と日本における言語マイノリティ:手話言語の事例

12月16日(土)13:00~15:00
講師:森 壮也氏(日本貿易振興機構アジア経済研究所 新領域研究センター 主任研究員)

講演内容:マイノリティ言語としての手話に関していうと「ろう児の言語権についての立場表明書」(WFD, 2016)では、権利と文化の問題は、国連の障害者権利条約同様、選択の問題ではなく、共に実現されなければならない問題とされています。このことも念頭におきながら、日本と世界で手話がどのような言語であるのかについて、ごく最近、日本と東アフリカのウガンダで行った二つの研究の成果をご紹介したいと考えています。


※本講座は、対面会場(長久手キャンパス)/オンライン(Zoom)で実施予定です。

※全講演に手話通訳があります。

※1度の申込みで3回シリーズすべての申込みとなりますが、3回すべてにご参加いただく必要はございません。

※対面とオンラインで迷われている方、もしくは、対面とオンラインが混ざる方は、対面でお申込をお願いします。

事前申し込み

申込は締切ました

定員:対面120名、オンライン500名

参加費

無料

開催日

①10月21日(土)12:00~15:00
②12月2日(土)15:00~18:00
③12月16日(土)13:00~15:00

場所

■ 対面会場
  愛知県立大学長久手キャンパス 多目的ホール(先着120名)
  東部丘陵線(リニモ)「愛・地球博記念公園」駅下車徒歩5分

■ オンライン(先着500名)

問い合わせ先

愛知県立大学 学術情報部 研究支援・地域連携課

〒480-1198 愛知県長久手市茨ケ廻間1522-3 

電 話:0561-76-8843   E-mail:kenkyu@bur.aichi-pu.ac.jp