ペルーの学校体育におけるカリキュラム開発
- 研究キーワード
- 体育科教育学, スポーツ国際開発学

研究シーズの内容
現在、ペルーの学校体育におけるカリキュラム開発に関する研究を進めており、具体的には次の3点の研究課題に取り組んでいます。
①体育のカリキュラム開発に関わって、カリキュラムを構成する理論的な枠組みと実践的な課題の検討。
②体育の授業づくりに関わって、制度的なカリキュラムから具体的な授業(指導案)づくりまでのカリキュラムの展開過程の検討。
③生涯スポーツの実現を見据えて、教科体育と教科外体育(部活動・運動会など)の関連性についての考察。
他方、幼児期における運動能力の発達的特性の解明を目指し、コオーディネーション能力に着目して、次のような研究課題に取り組んでいます。
①幼児期の体力・運動能力の測定を通じた現状把握
②子どもの運動に関する経験及び環境などの周辺条件及びその影響の解明
③上記2点の関連性の検討。
研究者からのメッセージ
とりわけ開発途上国においては、体育やスポーツが教育・健康・平和などにかかわる開発の手段として注目されるようになっています。また、日本でも、多国籍化が進む昨今の社会情勢において、体育やスポーツが言語の壁を越えるコミュニケーション・ツールとして機能している状況が窺えます。教育学的観点に加え、社会的な側面からみた学校体育開発の意義及び課題を意識しつつ、研究活動を進めています。
また、こうした体育やスポーツの学習の基盤となる基本的な運動能力の発達において、幼児期は非常に重要な時期になります。運動能力の発達を支えるための適切なアプローチが少しでも解明できるように、今後とも、運動能力の発達的特性の解明を目指して、研究に取り組んでいきます。
専門分野
体育科教育学/発育発達学
授業の内容と特長
特に教職に関わる授業では、表面的な理解や内容の記憶に留まらないように、教員対学生、学生対学生の対話を重視し、受業の内容に対する理解・解釈が深まることを心掛けています。
また、一般教養としてのスポーツ実践演習の授業では、他学部・他学科の学生、運動の得意・苦手な学生などが、スポーツを通じて交流していくことを重視し、授業履修者に、異質協同を前提としたスポーツの魅力を実感してもらうことを目標としています。
研究者になるきっかけは?
中学または高校で体育教師になることを目指していたが、教育実習を通じて自分の教師としての方向性が定まっていないことを感じて、体育について研究していく道を選びました。
研究内容を大学での教育や、地域・社会にどのように還元していますか?
学会発表や論文等の執筆はもちろんのこと、機会に恵まれれば、近隣の学校の先生方と意見交換・情報交換をしております。こうした場では、理論と現場における実践の擦り合わせができ、私としても、とても貴重な機会になっています。
学生や高校生にひとこと!
「勉強」と「研究」はまるで別物です。大学では、その両方に、自分の時間と労力をかけていきましょう。