日本近現代詩に探る「不安」と「生」
- 研究キーワード
- 文学, 日本文学, 近・現代詩

研究シーズの内容
戦争、病い、不況、災害など、社会事象や自然現象による「不安」は、人にさまざまな表現をもたらしてきました。自身を取り巻く不安な事象を、人はどのように内面化し、相対化し、また、乗りこえてゆこうとするのか、その際の表現行為は、人にどのような意味や力をもたらすのか、日本の近現代詩に象られた「不安」から考えます。
【関係著書】
『鮎川信夫と戦後詩―「非論理」の美学』(2024 琥珀書房)
『詩誌『詩学』の世界/初期『詩学』復刻版』(2025 琥珀書房)
『鮎川信夫研究―精神の架橋』(2002 日本図書センター)
『戦争のなかの詩人たち―「荒地」のまなざし』
(2012 学術出版会)
『言葉の文明開化』(共著)(2007 学術出版会)
『コレクション・都市モダニズム詩誌 アルクイユクラブの構想』
(編著)(2010 ゆまに書房)
『コレクション・都市モダニズム詩誌 戦後詩への架橋〈2〉』
(編著)(2014 ゆまに書房) ほか
研究者からのメッセージ
「不安」は、私たちの「生」の感覚を揺るがしますが、「不安」に基づく表現を追究することは、同時に「生」の諸相をあぶり出すことにもつながります。作品の中のたった一語に注がれた眼差しから、世界が大きく拡がってゆくような対象との向き合い方をとおして、このテーマを捉えてゆきたく思います。