准教授

池田 利昭

イケダ トシアキ

  • 外国語学部
  • ヨーロッパ学科 ドイツ語圏専攻

更新日:2025.04.01

ドイツ中近世都市における暴力と暴力のコントロール

研究キーワード
ドイツ中近世史, 都市, 暴力

研究シーズの内容

人間の歴史は暴力のコントロールの歴史でした。私はこれまで、正当な暴力の行使を独占する近代国家が出現する以前、すなわち中世および近世のドイツの都市社会をおもな対象に、都市住民が日常生活においてふるう暴力と、それをコントロールしようとする統治権力の政策について考察してきました。現在は、日常的な暴力のみならず、都市騒擾のようなより集団的で大規模な暴力も対象として、統治権力がどのような方法で暴力のコントロールに成功したか、あるいは失敗したかを考察しています。

研究者からのメッセージ

近年、暴力のコントロールがどのような方法でなされるかが経済発展に計り知れない影響を与えるという、仮説を提示した画期的な研究が現れました。私のこれまでの研究には、暴力のコントロールと経済発展という視点が欠けていました。今後は、かかる仮説をドイツ史上の具体例を通じて論証できるか、検討してみたいと思います。