准教授

渡会 環

ワタライ タマキ

  • 外国語学部
  • ヨーロッパ学科 スペイン語・ポルトガル語圏専攻

更新日:2025.04.23

ブラジルの高齢者介護、キャリア形成

研究キーワード
ブラジル、人種・エスニシティ、ジェンダー、ケアワーカー、インターサクショナリティ

研究シーズの内容

  1. ブラジルにおける人種・エスニシティの問題
  2. ブラジルにおけるジェンダーの問題
  3. 海外におけるブラジル人女性移民の生活世界の構築過程
  4. ブラジルの高齢者介護

研究者からのメッセージ

専門はブラジル地域研究です。ブラジルが私にとって特に魅力的に映るのは、多民族社会であるために多様な文化があり、ダイナミックに文化そして社会が形成され続けている点です。多文化化が進む日本社会はこのブラジルから学ぶことが多いと思います。この数年は、ブラジルの高齢者介護がそのような多様な人々の間でどう「社会化」されるのかに関心があり、研究をしています。

授業の内容と特長

学習成果の学内外での発表機会を与えることで、学生の理解度また関心を一層高めるようにしています。例えば今年2025年は「日本ブラジル友好交流年」ですが、その友好の歴史を「地域研究概論(ポルトガル語圏)」の履修者が調べてクイズにし、そのクイズを「ポルトガル語文法Ⅱ」の履修者がポルトガル語に訳して、2言語でクイズをインターネット上で公開する予定です。ポルトガル語圏コースでは、インスタグラムも学生の学習成果の発表のツールとして利用しています。

研究者になるきっかけは?

大学1年目の授業で課されたレポートがきっかけです。高校までの感想文とは異なり、テーマも自分で選び、その後にリサーチクエッションの設定、文献調査、最終的には論理的に議論を展開しなければなりませんでした。「これが大学なんだ」という驚きと、自分が関心のあることを調べて議論するのが楽しく感じたこと、そして研究者でもある先生方と日々接する中で、私は研究者を目指すようになりました。

研究内容を大学での教育や、地域・社会にどのように還元していますか?

私は現在、ブラジルにおける高齢者介護の社会化について研究をしています。このテーマは、ブラジルだけでなく、あらゆる国々において高齢者の介護が国民の生活全般へと影響をおよぼすがゆえに、推進すべき重要な研究課題となっています。よって、現代ブラジル社会を知るためには、高齢者介護というテーマが一つの有効な切り口となっているといえます。私はブラジルを取り上げる授業やゼミをもっていますので、それらの教育活動においては日本の事例にも言及して学生が既に持っている問題意識を活かしながら、ブラジルにおける高齢者介護の社会化の過程を皆で分析していきたいと考えています。研究成果は論文や発表などの形で、今後、地域や社会に還元していきたいと考えています。

学生や高校生にひとこと!

ポルトガル語とその言語が話されている国と地域を学ぶことで、みなさんの「世界」を広げてみませんか。

大学院で学びたい方にひとこと!

面白いとみなさんが感じることを研究として発展させるお手伝いができれば幸いです。