積極的治療ができなくなったがん患者の意思決定における倫理的問題に関与できる看護師の教育プログラムの開発
- 研究キーワード
- がん, 倫理的問題, 意思決定, 臓器提供, 意思表示

研究シーズの内容
がん患者は、日々の生活のなかで自身の病状や取り巻く状況から様々な課題を抱えています。医療者は、患者に最善とされているCureやCareを提供するために、情報提供や理解を深められる関わりを行います。しかしながら、そのCureやCareは必ずしも患者の最善とはなりません。がん患者は、自身の意向や周囲の人々の考えも踏まえて、どのように過ごすか選択を迫られます。患者が自律した意思決定をすることができるよう、看護師には患者の価値観を捉えることが必要であると考えています。左図は、プログラム資料の一部です。
研究者からのメッセージ
修士論文にて上記研究を行いました。また以前には、臓器提供に関する大学生の意識と意思表示、またその家族の意思表示について、研究を行ったこともあります。
どんな人でも、最期まで自分らしく過ごせることが最も大切であると、私は考えています。今後もがん患者等の倫理や意思決定、看護実践に関する研究を行い、臨床への還元に努めます。
専門分野
成人慢性期看護学
授業の内容と特長
学生が実習に行くことで看護の現場の実際を知ってもらい、学生がこれまでの学んできたことを活用しながら、実践とは何かを伝えています。患者さんやご家族の声に耳を傾けながら、医療の限界も学びつつ、学生ながらも看護職として自分たちにできることを検討してもらえる貴重な機会だと考えています。患者さんやご家族の言動の背景にあるものは何かを学生とディスカッションするのがとても楽しいです。これまでよりもより広い視野で患者さんの人物像を深く、もちろん疾患の影響を考慮しながら学んでもらうことができているのではないかと感じています。
研究者になるきっかけは?
大学卒業後もご指導いただいていた先生のすすめで大学院に進学したことがきっかけです。
研究内容を大学での教育や、地域・社会にどのように還元していますか?
現場に寄り添いながら、どんな状況においても、臨床における必要な看護が実践されるようにと考えています。
学生や高校生にひとこと!
看護の楽しさ、面白さを知ってもらえたら嬉しいです。
大学院で学びたい方にひとこと!
現場での実践を振り返ることでより深く捉えられる素敵な機会になると思いますので、進学をおすすめします。