教授

内田 純一

ウチダ ジュンイチ

  • 教育福祉学部
  • 教育発達学科

更新日:2025.04.01

明治期の伝統的地場産業と実業教育機関の関係

研究キーワード
日本近代教育史, 伝統的地場産業, 実業教育機関, 学校と地域の連携

研究シーズの内容

明治期における伝統的地場産業と実業教育機関の関係について、①西洋の知識・技術を導入して近代化を図る地元産業界の動向、②その過程で設立されることになる実業教育機関の果たした役割、③実業教育機関に対して寄せられた地元の期待と現実をみます。実業教育(特に工業教育)の振興を目指した「実業教育費国庫補助法」(明治27年)の公布を契機に、全国各地で実業教育機関が設立されることになったため、明治30年前後に設立された、初期の実業教育機関(窯業、繊維業、漆工など)に焦点を当てます。設立された実業教育機関には、①地元産業界の近代化に貢献し、現在に至るまで存続しているものと、②大きな期待を受けながらも、短い期間で廃校になってしまうものとがあるので、存続/廃止の要因を明らかにしたいと考えています。

研究者からのメッセージ

「ものづくり大国」日本のルーツについて、教育史の立場から研究しています。特に、昔から地域に根ざしている伝統的地場産業に注目し、①明治維新(近代化) という大きな時代の変化に対する、地元の苦労・努力と教育の役割、②近年大きな課題になっている、地域社会と学校との関係の在り方について、考える素材を提供できればと思っています。なお、これまでに、『愛知県教育史』『名古屋教育史』などの地方教育史編纂にも関わっています。