チャールズ・ディケンズと民間伝承
- 研究キーワード
- ディケンズ, サクセス・ストーリー 『ウィッティントンと彼の猫』

研究シーズの内容
チャールズ・ディケンズは19 世紀イギリスを代表する小説家ですが『クリスマス・キャロル』で有名です。その創作において、親しまれている御伽噺が『ディック・ウィッティントンと彼の猫』という14 世紀にロンドン市長に三度までもなった、立志伝中の人物のサクセス・ストーリーで、作家に格好の素材を提供しました。研究ではそうした民間伝承を利用してディケンズが人々の夢、野心をどう描き、また社会を批判したかを考察しています。他にもヴィクトリア朝の歴史小説等を研究しています。
研究者からのメッセージ
今の大学では、文学などの人文系学問の疎外は甚だしいものです。かつて『世界文学全集』なるものが刊行され、外国文学書が書店の書棚を飾っていました。今では問題にされてません。しかし、世界中の文学作品が日本語で読めたのですから、これはすごいことなのです。外国文学が自国語で(つまり翻訳で)読める国は日本だけです。講演、レクチャーでお役に立てる機会があれば、イギリス文学(小説) を中心に世界の文学を愉しめたらと思っています。