教授

神山 斉己

カミヤマ ヨシミ

  • 情報科学部
  • 情報科学科

更新日:2025.04.01

生体機能の解析・診断技術に関する研究

研究キーワード
生体情報科学, 神経情報科学, シミュレーション

研究シーズの内容

■血管機能の解析診断技術

従来のFMD 検査等の血流刺激に対し生じる血管応答に基づいた血管機能評価は、特定の時刻の最小径や最大径といった特徴量のみが用いられる「点」の分析でした。本研究室で開発した血管系のマルチスケールモデルのシミュレーションによって、FMD 検査時のデータから血管内部の細胞生理メカニズムの特性、生理物質の動態(NO 濃度やCa 濃度等)が推定でき、動脈硬化の超早期診断も可能となります。

■視覚機能のシミュレーション技術

ヒトの眼球光学系、網膜錐体モザイクの解剖学的、生理学的特性に基づいた初期視覚系のコンピュータモデルを開発しています。外界像がヒトの視覚系でどのように受容、処理、表現されるているか、その情報処理の具体的な様子を網膜内の神経細胞の応答レベルで明らかにすることができます。

研究者からのメッセージ

生命体の働き、仕組みについて、細胞レベルの特性から超精密なレベルでコンピュータモデル化するアプローチで研究を進めています。元々はモノを見る仕組みを科学的に理解するための研究手法として細胞モデリング技術を開発してきましたが、この手法が生命体の様々な部位に適用でき、血管系のモデル化・シミュレーションによって、動脈硬化の超早期診断技術等、医療応用にも威力を発揮することがわかってきました。